マンション在庫はすでに限界値

ここからまだ3割は下がる。底打ちを待って再購入という手も<br><strong>リクルート創業者 江副浩正</strong>●東京大学教育学部卒。リクルートの礎を築く。近著に『不動産は値下がりする!』。
ここからまだ3割は下がる。底打ちを待って再購入という手も
リクルート創業者 江副浩正●東京大学教育学部卒。リクルートの礎を築く。近著に『不動産は値下がりする!』。

この10年あまり、わずかな成長率ではありましたが、「いざなぎ景気」を超える長期にわたっての好況が続いてきました。これは、小泉政権の時代に低金利政策が打ち出され、住宅金融公庫(現:独立行政法人住宅金融支援機構)の「フラット35」や親子二世代ローンなどによって、住宅取得を促してきたことが要因の一つと考えられます。

首都圏の住宅数は、流入人口や世帯分割も含め、多くても年間5万戸程度の増加です。しかしこの間、その2倍近い年間8万~10万戸の供給があったにもかかわらず、住宅の売れゆきは好調でした。その理由は、古い住宅の売却損を給与所得から差し引いて所得税や住民税を支払えるという買い替え特例の税制導入も加わって、住宅購入を後押ししていたからです。