「買う」から「借りる」へ発想の転換を!

首都圏のマンションの完成在庫は急激な積み上がりを見せている
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首都圏のマンションの完成在庫は急激な積み上がりを見せている

「買う」という発想から「借りる」という発想に切り替える人が増えています。ニューヨーク、ロンドン、パリ、ローマ……と世界の主要都市なら当たり前の発想であり、東京のみが高い持ち家率を維持している状態です。東京は外国や地方からの出稼ぎの人たちで人口が集積してきています。賃貸の集合住宅はこれからも増えていくでしょう。

逆に地方はもっと悲惨です。東京への一極集中が進み、大阪ですら事実上の地方都市になってしまいました。前述のようにモノの値段は需要と供給のバランスで決まりますから、東京以外における住宅供給の第三セクターが軒並み赤字なのは当たり前です。

不動産価格の下落はまだ始まったばかり。ここからさらに2~3割下がってもまったく不思議ではありません。まだまともな値がついているうちに売るのもひとつの手です。損切りをして、下がりきったのを確認してから買い直してもいいのではないでしょうか。

どうしても不動産を買いたいという方は、在庫調整が一段落し、不動産の値下がりが底を打つであろう4、5年後まで待たれたらいいのではないでしょうか。すでに取得している方は、これまでより慎ましやかな生活をして、ローンを支払っていけるような家計を立てていくということしか道はないように思えます。

(撮影=梅原ひでひこ)