会議で長い話を打ち切るには、場所取りも肝心です。参加者の中に長話の常習犯がいると、ついその人から離れたくなるもの。そこで僕はいつも、その人の隣に座るようにしています。近ければ、「それってこういうことですよね」という整理するフレーズが自然な感じで言いやすい。司会や会議の中心となる人の正面に座るのも、話に割って入るのには有効です。司会者と目を合わせることで発言の機会をとらえやすくなり、発言していると2人を結ぶ線が会議の中心線であるような存在感も演出できます。
人の話を聞きながら眠った大物司会者!
眠たい話を聞いていると、集中力が切れて、話の流れが頭に入らないことがあるかもしれません。そんなときに僕は、自分の部署に帰ってから、会議の内容を部員に報告するようにイメージしています。もし部下がいなくても、いると仮定して聞いてみてください。「この議題はうちの部には関係ないからいらない。でもここは重要だな」というように、あとで部員に会議の内容を伝えるつもりで耳を傾けてみる。そうすると当事者意識が芽生えて、集中力が持続します。
そして、もし何をしてもエンドレスに眠たい話が続く場合は、いっそのこと眠ってしまってもいいのではないでしょうか。僕は1度だけ、放送中にみのもんたさんが話を聞いているふりをしながら、目を閉じて寝ているのを見たことが……あったような気がします。それでも相手はまったくそれに気づきませんでした。そもそも話の長い人は、自分のことで頭がいっぱいだったり、鈍感だったりするものです。イチかバチかで眠ってしまうというのも、最後の手段かもしれません。
(構成=長山清子 撮影=岡田晃奈)