【Before】

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(1)簡潔でよくあるタイトルだが、「重要」とつくメールは増えており、インパクトに欠ける。はっとする言葉で注意を喚起するほうがよい。

(2)相手は毎日大量のメールを受け取る。単刀直入に本題に入るほうが効果的。

(3)抽象概念ではなく、目的やゴールを具体的な数字で示す。

(4)メールを2つに分けるより、リンクを張ることでイントラやウェブサイトに誘導できるというメールの利点を活かしたい。

(5)日々報道されるような言葉は聞きなれてしまっており、社長の意思が伝わらない。社員を鼓舞したいなら前向きな言葉で締めくくる。

【After】

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(1)件名だけでも記憶に残るように…奥田社長は月1回、イントラネット上で「拝啓、奥田です」というコラムを更新する。中身まで読む時間がない人にも意図が伝わるよう、シンプルで記憶に残るタイトルを心がけている。

(2)一番言いたい点を最初にもってくる…結論、目的、詳細内容という順番で記述すると、ポイントが明確になるとともに受け取り手に危機感をもたせられる。

(3)意識統一には数字が有効…全社一丸となって取り組むには、具体的な数値目標が示されているほうがよい。若手、ベテラン誰もがわかる数字で示す。

(4)気軽に直言できる仕組みを…CTCでは、イントラネットを介して社員が匿名で社長に質問や感想を送れる仕組みがある。気軽に質問ができると好評。

(5)キーワードは繰り返す…企業のスローガンは会議の場やメールで繰り返すことで全社に定着する。また、奥田社長メールだけでは誤解が生じてしまうこともあるため、重要なメールを送った後は必ず電話で確認するという。

(小原孝博=撮影 村上 敬=構成 高阪のぞみ=事例作成)