人間は失敗する動物だ。木造住宅トップブランドのわが社といえど、不具合や連絡不徹底によってお客様の信頼がクレームに転じるケースがある。お客様だけでなく近隣からのものも含めると、“苦情ゼロ”は難しい。

<strong>住友林業社長 矢野 龍</strong>●1940年、満州(現中国東北部)生まれ。63年、北九州大学外国語学部卒、住友林業入社。アメリカに2度、計10年間にわたり駐在。92年常務、95年専務、99年より現職。
住友林業社長 矢野 龍●1940年、満州(現中国東北部)生まれ。63年、北九州大学外国語学部卒、住友林業入社。アメリカに2度、計10年間にわたり駐在。92年常務、95年専務、99年より現職。

対応の基本は2つある。まず、1%でも原因がわが社にあるなら、一も二もなくお詫びする。2つ目はお客様と徹底的にコミュニケートして解決の糸口を探ることだ。原因を探っていくと、営業マンはたいがい「私はちゃんと説明した」と言う。しかし説明だけではダメだ。説明し、理解してもらい、納得してもらい、その納得に基づいて行動を起こすのが我々の仕事だ。誠意と努力と勇気の3つがあれば、お客様は心を開き、たいがいの問題は解決するものだ。

ただし、あまりに感情的で論理が通じないお客様には、互いに弁護士を立て、第三者の判断を仰ぐこともある。お詫びは自分自身と本音で向き合い、自分が間違っているかどうか納得したうえでするもの。中途半端な気持ちで詫びても相手に通じないし、表面だけの解決は絶対すべきではない。