米国では情報をオープンにするのが当たり前

さらに朝日社説は指摘する。

「理事会の公開問題にとどまらない。JOCのホームページを見ても、過去の理事会の議事録や資料は掲載されていない。しかし例えば米国では、これらの情報をオープンにして、人々のチェックを受けられるようにするのが当たり前になっている」

いまの時代、透明性のない組織は問題外である。JOCは朝日社説や毎日社説の訴えに耳を傾け、理事会の非公開を再検討してほしい。まだ間に合う。

最後に朝日社説は「スポーツへの関心と理解を深めるのは、メダルの数の多寡だけではない。視線を広く外に向け、JOCを真にたくましい組織に脱皮させてもらいたい」と主張する。

閉鎖的体質に気付かず、そこから抜け出せないJOCにとって「真にたくましい組織への脱皮」はなかなか難しいと思う。だが、理想は高ければ高いほどいい。

【関連記事】
指導員を兵糧攻めにする日本空手協会の闇体質
日本空手協会が使い込んだ「積立金1億」の行方
芸人を「消耗品」と見下す吉本興業のブラックさ
「五輪裏方軍団」が60人から8000人に増員のワケ
橋下徹「表現の不自由展が失敗した本当の理由」