「中食」市場の拡大で外食市場は苦境に

帝国データバンクの調査によると、2017年度上半期(4~9月)の外食関連業者の倒産は360件を数え、上半期としては2000年度以降で最多を記録した。ここまで外食産業が厳しい状況に追い込まれている主たる要因は複合的だ。もちろんステーキ業界もその余波を受けている。

帝国データバンク 情報部『倒産の前兆』(SB新書)

まず少子高齢化の進行、人口減による外食人口の縮小や、景気停滞による消費者の節約志向の高まりで、値下げ競争が激化していることが挙げられる。

さらには、コンビニやスーパーのお総菜の品質向上によって、いわゆる「中食」(家庭外で調理された料理を購入したり、配達注文したりして、家庭内で食すること)市場が拡大する一方で、外食市場が縮小していることなども加えられるだろう。

ステークスは、安売り戦略によって「半額でないと行かない」という具合に消費者をミスリードしてしまったうえに、業界トレンドに合致しない戦略が失敗に終わったことで、業界不況を乗り越えられなかった。厳しい中でも勝ち組となるには、鵜の目鷹の目で業界や消費者の志向性の変化を研究し、常に先手を打っていかなくてはならないのである。

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