なぜ、休みを取ることに罪悪感を抱かなければならないか

【2:休暇を取ることに対する罪悪感】

前出のエクスペディアの調査によれば、日本人の58%が有給休暇の取得に「罪悪感がある」と回答し、その割合は世界中で最も高くなっています。この事実は過去のコラム「有給休暇 取りづらい雰囲気を醸し出す「A級戦犯」の“腹の内”」でも取り上げましたが、傾向に変化はありません。

今回、日本企業に勤める人たちにインタビューしましたが、休暇に対する意識について日本と海外の違いがうかがえました。

「総勢60名のチームに所属しているが、休暇の連絡メールは、いつも『お忙しいところ申し訳ございませんが、明日は……』と負のイメージの言葉で始まるのに疑問を感じる」(金融事務・40代)
「(今の職場のことではないが、一般的に)『お客さまは神様』という風土が一般的には根強く残っているので、社会の意識が変わらないと、特に長期休暇の取得は難しいと感じる」(営業事務・50代)

一方、国際系の部署や外資系企業に勤める方へのインタビューでは、下記のような意見が目立ちました。

「現在の部署は、海外経験者のある上席者が多く、『休暇を取るもの』という意識づけができているため、非常に休暇が取りやすい」(国際部門・30代)
「本国の社員がきちんと休暇(例:夏休み、クリスマス休暇、イースターなど)を取るので、休暇が取りやすい。また、会社として有給休暇の取得を促進するため、火曜日あるいは木曜日が祝日ならその間(月曜もしくは金曜)は有給休暇取得推進日となっている」(営業・40代)
「ヨーロッパの本社が休みの時に、『またヨーロッパは休みですか。その時トラブルが起きて本社は対応してくれない場合、日本法人は何をサポートしてくれるのですか?』と日本の取引先から言われ、日本人が休みを取ることに対してネガティブに捉えていると感じた」(営業・40代)

フランスでは連続12労働日を超える取得を企業に義務付け

これらの意見からも、休暇取得に対する罪悪感をなくすことが、日本人の有給休暇の取得を促進するための前提になると考えます。

観光庁の調査(「平成21年休暇の取得・分散化に関する国民意識調査」)によると、休暇取得を促進するために効果があると考えられる取り組みとして、約半数が「連続休暇(バカンス)の法制化」を支持しています。

※写真はイメージです(写真=iStock.com/champlifezy@gmail.com)

一例ですが、フランスでは、連続12労働日を超える取得を企業に義務付けています。観光庁の調査は約10年前のものですが、「働き方改革」への意識が高まっている現在であれば、フランスのような連続休暇の義務化を検討する余地があるのではないでしょうか。

日本人の休みに対する罪悪感をなくすためには、働く人が望む時に連続休暇を取得しやすい環境づくりを行うことも必要と考えます。