なぜ日本のウイスキーは、海外で大人気になったのか
日本のユニークさ、強みは、一体何なのだろう? そんな疑問を持つ機会が増えてきているように思う。
経済のグローバル化が進むほど、ローカルな独自性が求められるようになってくる。
地球が1つの「村」になりつつある現在。起こっていることは、決して、世界中が同じになっていくということではない。
むしろ、1つひとつの国、地域が、それぞれの個性を発揮してこそ、グローバル経済の中で輝く。グローバル化の時代とは、つまりは、ローカルな個性の時代でもあるのだ。
日本のウイスキーが、このところ世界を席巻している。外国の空港の免税店でも、スコッチやバーボンと並んで、日本のウイスキーが主要なブランドとして並ぶようになった。国際的な品評会でも、高い評価を受けるようになった。一部の商品は品不足になって、価格も高騰していると聞く。
日本のウイスキーの品質はなぜ良くなったのか? その秘密を探っていくと、これからの日本の成長の1つのヒントが得られるように思う。
長年、サントリーのチーフブレンダーとして活躍された輿水(こしみず)精一さんに伺った話で、ずっと記憶に残っていることがある。
ウイスキーの原酒は、同じ年に隣同士の樽に入れても、時間の経過とともに、それぞれ思わぬ個性を持ち始める。どのように成長するかは、予想ができないのだという。
1つの原酒単独では、とても飲めないような強烈な個性を持つこともある。ところが、その強烈な個性も、ほかの原酒とうまくブレンドすると思わぬ力を発揮して、全体としての味わいが格段に増すことがあるのだと、輿水さんはおっしゃった。
ユニークな個性が、単独では成立しないけれども、うまくほかの個性とブレンドしてハーモニーを生み出すと素晴らしいほど効果が上がる。これは、ウイスキーだけでなく、チームのパフォーマンスや人間の社会全体にも言えることではないだろうか。
ここから先は有料会員限定です。
登録すると今すぐ全文と関連記事が読めます。
- 広告最小化で快適な閲覧
- 雑誌『プレジデント』が最新号から読み放題
- ビジネスに役立つ学びの動画が見放題
- 会員限定オンラインイベント



