ツイッター創業者が語るフェイクニュースへの心構え
私は、2011年から、TEDの本会議に参加している。開催場所は最初は米国カリフォルニア州ロングビーチだったが、14年からカナダのバンクーバーに移った。
一つ一つのトークの内容はもちろん、全体を貫くテーマや、会場の雰囲気から、その時々の世界の重要な課題を体感することができる。
4月中旬に開かれた18年の会議の最も大きな関心事は、ツイッターやフェイスブックなどのソーシャルメディアのあり方であった。
インターネットは、社会をより開かれた、進歩的で自由な場所にすると期待されていたのに、最近はおかしい。フェイクニュースがあふれ、ヘイトスピーチの温床となり、アメリカ大統領選挙やイギリスのEU離脱の国民投票の結果までが左右される。
会議の最中に何度も議論されたのは、今のソーシャルメディアがユーザーの注意をひきつけて、アクセス、閲覧、コメント、リツイートといった「エンゲージメント(※)」を最大化することばかりに最適化されているという点だった。
ソーシャルメディアの多くは広告収入に依存している。エンゲージメントが増えればそれだけ収益が上がる。
一方で、人々の感情を刺激するフェイクニュースや、差別的なコンテンツがどうしても注目を集めて拡散されてしまうことも事実である。
TEDの会場を支配していたのは、もはや、ソーシャルメディアの担い手の企業だけに任せておくわけにはいかないという雰囲気であった。米大統領選挙においてフェイクニュースが果たしたとされる役割や、ロシア介入疑惑など、民主主義の根幹さえ揺るがしかねない事態に対する危機感がそれだけ強いのだろう。
そんな中、スピーカーとして登場したツイッター社のCEO、ジャック・ドーシーさんの発言が興味深かった。
ドーシーさんは、司会者や会場からどんな批判が上がっても動じることなく、ツイッター社が行っている対策について淡々と述べた。
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