英語の原書で、読解力アップ

そして、ある程度の英語力が身についてきたら、英語の原書の読破を目指してみましょう。長文読解力のブラッシュアップができるだけでなく、「自分は英語の本だって読めるようになったんだ」とモチベーションが上がり、英語の勉強にいっそう身が入ります。

お勧めなのは日本語版も出ている本の英語の原書。和訳した文章と英文を対照できるので、勉強がはかどります。ジャンルは問いません。ビジネスパーソンだったら経営者が書いた本、スポーツマンだったらプロスポーツ選手が書いた本といった具合に、自分の興味がある原書を選びます。

ちなみに、私が読んだのは、『The Greatest Salesman in the World(世界最強の商人)』と『The Richest Man in Babylon(バビロンの大富豪)』でした。

TOEICではリスニングの問題があります。私は試験勉強と並行してリスニングの実力を高めるため、8月中に1週間、フィリピンに短期語学留学をしました。私が入った語学学校は「PICOフィリピン英会話研修センター」。日本人が経営していて、マニラ首都圏の高級住宅地にあるので安心だったのです。英語漬けのレッスンを1日8時間、みっちり受けました。勉強でインプットした英語を、ネーティブとのコミュニケーションでアウトプットするという経験ができ、リスニングを含めた英会話力が身についてきたことを確認できて、大きな自信につながりました。

それから試験勉強で成果を上げるには、ヤル気をキープしていくことも欠かせません。私も、TOEICに初めて挑戦するのには勇気が必要だったので、ポジティブ思考を活用して自分の心を奮い立たせました。詳しい方法は拙著『ポジティブ勉強術』に書きましたが、お勧めしたい例を1つご紹介しましょう。

私は毎朝、起床するとすぐに、「Day by day, in every way, I,m getting better and better」(よくなるよ。わたし毎日、あらゆる面で)と唱えました。前向きな言葉を言い続けていると脳も感化されて、前向きな思考回路になります。とりわけ早朝は自己暗示にかかりやすいので、前向きな言葉を発するのに最適な時間帯です。

この私が半年でTOEICのスコアを100点以上アップできたんですから、皆さんだってきっと達成できるはずです。

百川怜央(ももかわ・れお)
兵庫県生まれ。神戸市に在住。市内の中高一貫校で国語教師を務めるかたわら、ポジティブ・シンキングの研究と実践に取り組み、それをベースにTOEICに挑戦。著書に『ポジティブ勉強術──TOEICテスト半年で100点以上アップを実証!』がある。