TOEICの点数を効率的に上げるには、レベル別に学習法を変える必要がある。今回、5つのレベル別に「勉強法ロードマップ」を識者に聞いた。第4回は「700点台」の学び方について――。

※本稿は、「プレジデント」(2019年4月15日号)の掲載記事を再編集したものです。

単語は「電子辞書の履歴機能」で、すらすら暗記

よく思うのは「700点前後で足踏みしてしまう人は、どこか基礎に漏れがある」ということ。そこから脱却したいのなら、「単語」→「文法」→「リーディング」→「リスニング」の順で基礎を学び直しましょう。

※写真はイメージです(写真=iStock.com/IUshakovsky)

単語ですが、英語学習の基礎の基礎。まず7000語のマスターを目指します。『究極の英単語Vol.1~4』は比較的バランスが取れていてオススメの単語集です。4分冊で、レベル順に1巻3000語ずつに編集されているので勉強しやすいのが特徴。

単語を覚える裏ワザとしてオススメしたいのが、電子辞書の「履歴(ヒストリー)機能」です。過去に調べた単語が新しい順番で上から表示されます。この履歴を毎日チェックして復習しておけば、あやふやな単語が覚えられます。

単語の次は文法です。私のオススメは中学文法の復習です。いまさら中学文法かと思うかもしれませんが、たとえば「I, my, me, mine」といった人称代名詞を覚えていない人が意外といるもの。そうした基本が曖昧だと、スコアアップには遠く及びません。

教材は、100ページくらいの薄い問題集(『高校入試完全攻略トレーニング① 中学英語の総復習』など)を5冊ほど用意します。内容は基本的に同じですが、説明の仕方や順番、使われる用語が少しずつ違い、ある問題集では腑に落ちなかったことが、別の問題集ではすんなり理解できることがあります。同じような問題集を何冊もやるのは無駄な気がするかもしれませんが、漏れをなくして基礎を固めるためには不可欠な勉強です。1冊1時間程度で全問正解できるようになれば完璧に理解できたといえます。

中学文法を終えたら、高校文法です。中学文法が完璧ならば、高校文法は簡単に思えるはず。高校文法も問題集を3冊ほど併用します。1冊が分厚いので、4択問題に絞って勉強すればOKです。見た瞬間に答えられるまで反復練習します。