安倍政権の政策は薄く、改革は目先のものにすぎない

安倍政権は少子高齢化の解決策に「一億総活躍社会」の実現を掲げ、過労死や過労自殺が社会問題化すると、返す刀で「働き方改革」を声高に叫んできた。また子供の虐待が問題視されれば、今度は体罰禁止を明記した児童虐待防止法の改正を進めようと躍起になった。

安倍首相は政策を掲げ、改革を実行に移そうとする。一見すると、国民のために奮闘する首相のように思われる。だが落ち着いて考えてみると、その政策の内容は薄く、改革は目先のものばかりなのだ。

アベノミクスもお世辞にも「成功している」とは言えない。国民の間に貧富の大きな格差が生じている。アベノミクスに問題がないとはいえない。

そうした日本社会の疲弊に対して、安倍政権が敏感だとは思えない。だから中身のない目先の政策や改革に躍起になるのだ。新元号の決定も同じである。

「国民生活を最優先したものとは言い難い」

さて新聞の社説は、今回の「令和」改元をどう書いているか。4月2日付の朝日新聞の社説は「世の中が自粛ムードに覆われることもなく、元号予想があちこちで行われた。入社式で新入社員全員が、自分の『新元号』を披露した企業もあった。人々は思い思いに、この日を受け止めたのではないか」と前向きに書く。

だが、そこは安倍政権に批判的な朝日社説である。

「改元1カ月前という今回の政府の決定は、国民生活を最優先したものとは言い難い。混乱を避けるため、当初は昨夏の公表も想定したが、新元号は新天皇の下で決めるべきだという保守派への配慮から、このタイミングとなった。官民のコンピューターシステムの改修は綱渡りの対応を迫られる」

安倍首相の好きな保守勢力のために国民生活が犠牲になったと、朝日社説は言いたいのである。