脳の機能は大きく「思考系」「感情系」「伝達系」「理解系」「運動系」「聴覚系」「視覚系」「記憶系」の8つに分けられます。脳を覚醒させ、全部の脳の機能を使うことが、脳の劣化を防ぎます。

そこで、とりあえず1週間、「21時頃には寝て、7時間は睡眠をとる。起きたら日の光を浴び、朝食をとって、一日の予定を確認する。日中1時間は運動をする。天気や自然の変化を感じる、誰かを笑わせる、夜は一日を振り返り喜怒哀楽で表現するとどれだったかを考える」といった生活をしてみてください。

脳が覚醒して十分な睡眠をとっていれば、日中眠くなることもなく、集中して仕事ができるので残業がなくなり、他部署の様子はどうかのぞいたり、今日は書店にでも寄って帰ろうと考えるなど、視野も行動範囲も広くなる。世界が変わるはずです。

実は私自身、50代になってから1年以上、これを実践しています。やる気が出て、体重もトータルで7キロ減りました。私の場合は愛犬に朝起こされて、朝6時半から1時間散歩に出かけることを決め、そこから逆算して起床・就寝時間を決めて一日のスケジュールを立てています。

加藤俊徳
脳内科医・医学博士
加藤プラチナクリニック院長、脳の学校代表。1万人以上をMRI脳画像で診断・治療。ビジネス向け診断も行う。著書に『50歳を超えても脳が若返る生き方』『脳の強化書』ほか。
(構成=干川美奈子 撮影=葛西亜理沙 編集=高嶋ちほ子、干川美奈子 写真=iStock.com)
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