僕と小西さんの考え方の明確な対立軸は、「公務員の責任」についてだ。僕は大阪府政の失敗には政治家のみならず公務員組織も一定の結果責任を負ってもらわなければ困るという考えで、大阪府政の財政状況の厳しさから職員給与や退職金の削減を断行した。他方、小西さんは、公務員組織は政治家や知事の決定に忠実に従っただけであり、財政状況の厳しさについては公務員組織が給与削減などで責任をとるいわれはないという考えだったと思う。

財政再建改革のときには、小西さんも僕の指示に基づき職員給与カットなどを実行してくれたが、腹の奥では、公務員を厳しくバッシングする僕に不満を持っていただろう。それに加えて、小西さん率いる総務部について財務部と人事部に分ける案や、総務部市町村課の市町村交付金を廃止する案などを僕が打ち出した時には怒り狂っただろう。

そして最後は、大阪都構想だ。これはこれまでの大阪府と大阪市の役割分担を大きく変えるものだ。府庁職員・公務員としての仕事に人生を捧げた小西さんには、府庁と市役所の役割分担の大きな変更には納得いかないことが多々あったであろう。特に、大阪都構想を進めるにあたって、大阪府職員や大阪市職員が膨大なエネルギーを費やし、議会から厳しく追及される姿を見て、彼ら彼女らをそこから早く解放してあげたいと思っただろう。

このように小西さんは、僕や大阪維新の会の考え方には、反対のところが多々あり、不満を抱いていたと思う。しかし僕に意見をすることがあっても、最後決まったことは実行してくれた。ある意味スーパー公務員だ。

ところが、小西さんも64歳。このままでは死ねないと思ったのであろう。あの橋下に、大阪維新の会に勝負を挑んで、維新政治に、都構想議論に終止符を打ちたいと思ったのであろう。公務員のときは公務員として一生懸命働き、そしてどうしても我慢できないところは政治的に決戦を挑む。素晴らしい生き様じゃないか。

(略)

愚痴ばかりで挑戦しない面々よ、一度は本気で勝負してみろ!

それにしても、あれだけ「維新政治を終わらせる!」「維新からの選挙戦を受けて立つ!」と息巻いていた、花谷充愉自民党大阪府議会議員をはじめとする府議会議員も大阪市議会議員も、結局誰も立候補しない。議員として生き残ることがすべてなんだよね。大阪の国会議員も口だけで、誰も政治生命を賭けて勝負を挑まない。僕や大阪維新の会を、人生賭けて罵ってきた、京大の藤井聡やその他の学者、そして大谷昭宏などのコメンテーターたちも誰も立候補しない。

(略)

古賀茂明も、前川喜平も、公務員を終えたあとは政治に対する愚痴ばかり。それだけ愚痴を言うなら一度は政治家になって、自分がいつも言っていることを一度やってみろっていうんだよ。

こんな腑抜けな連中よりも、この大阪ダブル・クロス選挙に挑んできた小西さんには、その考え方には賛成できないけど、心から敬服する。悔いのないように戦ってもらいたい。

(ここまでリード文を除き約4000字、メールマガジン全文は約1万2700字です)

※本稿は、公式メールマガジン《橋下徹の「問題解決の授業」》vol.144(3月19配信)を一部抜粋し、加筆修正したものです。もっと読みたい方はメールマガジンで! 今号は《【大阪ダブル選挙(2)】反対派の構想「大阪会議」は機能したか? 大阪都構想「再挑戦」に大義あり!》特集です。

(写真=iStock.com)
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