数字の意味をざっくり掴む「データセンス」能力

「データセンス」――。聞き慣れない言葉かもしれない。しかし、8年前から社会人に数学を教えてきたなかで、それを身に付ける必要性を感じている。

意味は文字通りで、データは数字や情報、センスは感覚や感性のこと。つまり、数字に対する感覚といってもよい。飲み会の割り勘で求められる計算は、「1人2994円ね」という正確さではなく、「1人3000円ね」というざっくりとした結論だ。おおまかに数字をとらえること。これがデータセンスの第一歩だ。データセンスは日常生活やビジネスで「役立つ」ことを主眼に置いた数学の活用術である。