通天閣を背に都構想を訴え。大阪の堺屋太一、ここにあり!

(略)

それと同時に、僕が政治家としての全エネルギーを注ぎ込んだ、2015年5月17日の大阪都構想の住民投票。この住民投票運動においても、堺屋さんは全力で応援して下さった。堺屋さんが興奮していたのはこちらにも伝わってきた。

「大阪の住民投票がここまで日本中の騒ぎになっている。結果がどうであれ、この大阪の民のエネルギーが大阪に必要だったんだよね」

通天閣の真下で、堺屋さんが選挙カーの上でマイクを握って大阪都構想の必要性を訴えて下さっていた。堺屋さんの演説が終われば、次は僕の出番。僕が選挙カーの上に昇ろうと上を見上げた時、堺屋さんが浪花の新世界のど真ん中で、カラフルな広告ネオンが灯き始めた通天閣を背負っていた。

大阪の堺屋太一、ここにあり。

大阪都構想は皆さんご存知のとおり、僅差で否決。堺屋さんは泣いて下さった。

「でも次があるよ。これからだよ。明治維新だって、戦後の復興だって、そのときの苦労はこんなもんじゃなかったんだよ」

(略)

2025年大阪万博に向けて、大阪は動き出している。松井さん、吉村市長、府市の職員、関西の経済界、関西府県民が一致団結して動き出した。日本政府などの応援もある。

堺屋さんが成功を収め、日本の成長を確たるものとした1970年大阪万博に負けない万博にしようと皆、頑張っている。

堺屋先生、先生の熱意で大阪は動いています。最初は夢物語だった二度目の大阪万博が、本当に実現しようとしています。

僕に政治家という第二の人生を与えて下さり、世間からどれだけ批判を受けてもそれを乗り越える根性を付けて下さり、大阪都構想・大阪改革という目標めがけて命を賭けて挑戦するという人生最高の機会を与えて下さり、目標のためにはあの手この手を尽くして前に進んでいく粘り強さを付けて下さった。そして大阪に、僕の子供たちの世代に、夢を与えて下さった。堺屋先生、本当にありがとうございました。

僕も、2025年大阪万博に行きます。一緒に楽しみましょう!

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(ここまでリード文を除き約2200字、メールマガジン全文は約1万2000字です)

※本稿は、公式メールマガジン《橋下徹の「問題解決の授業」》vol.139(2月12日配信)を一部抜粋し、加筆修正したものです。もっと読みたい方はメールマガジンで! 今号は《【追悼・堺屋太一さん】「もう一度大阪を輝かせてほしい」堺屋さんの情熱が政治家・橋下徹の原点だった》特集です。

(写真=iStock.com)
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