つまり、居眠りによって議論を聞き逃していても、「そもそも、問題の本質はなんだろう」と、前後の文脈を踏まえなくても構わない話題や、別のアイデアを口にすればいいというわけだ。猪子氏のように急に語り始めることで「寝ていたのではなく、沈思黙考していた」という主張すらかもし出せるのだという。
最後は、仮病を使って乗り切る方法をご紹介しよう。これは、医療器具メーカーから、大手システム会社に転職した30代男性の話だ。
「アデノウイルス感染症という病気があります。夏にかかりやすい病気なのですが、ウイルスで流行性角結膜炎を引き起こすと、オフィスの蛍光灯の光でもとても眩しく感じてしまうという症状も出ます。患者の中には室内でもサングラスをかけないと生活できなくなる人もいる。つまり『アデノウイルスに感染しているかも』と周囲に伝えておけば、会議中サングラスをかけられるわけです。そうしたら、いびきさえかかなければ、寝たい放題ですよ」
どの方法も、効果は期待できそうだが、最終手段であることは言うまでもない。ビジネスパーソンたる者、しっかり睡眠時間を確保することが一番である。
(写真左)目の病気のふりをする際は、デザイン性に優れたものではなく、医療用のサングラスを薬局などで購入して本格的にやるほうがいい。(写真右)顧客からの偽電話を申し訳なさそうに取ろう。スマホの画面を見ずに、着信音を鳴らす練習を。タイマー設定にしておくのもOK。(PIXTA=写真)
▼寝てしまったとき、寝そうになったとき、どうしましたか?(フリー回答)
●寝てしまっても、腕組みをして考えているふりをしている
●下を向き、落ち込んでいるよう周囲に勘違いさせる
●長く眠るとバレるので、なるべく短時間で起きる
●シャーペンで自分の手足を刺して眠気を覚ます
●眠らないよう意味もなくノートに書き続ける
(アンケート結果をもとに編集部作成。)