(3)チームの仕事を側面から支援する
チームのメンバーの前向きな感情を増進させ、彼らの創造性を高めるために、できるかぎりの方法で彼らを支援し、彼らの仕事をやりやすくしよう。
ハーバードビジネススクール教授で創造性の専門家であるテレーザ・アマビーレは、創造的な仕事に携わっている専門職の人々の日誌を基に、リーダーの行動と部下のパフォーマンスの関係を調べたことがある。
一方をAチーム、もう一方をBチームと呼ぶとすると、Aチームのリーダーは、かなりの時間をかけて、チームの仕事に役立つ外部情報を収集した。さらに、チームのメンバーが他の部署の同僚に情報や資源を要請したとき、それがより得られやすくなるようにという配慮から、チームのプロジェクトを他の部署に宣伝して回った。それに対し、Bチームのリーダーはこうしたことを何もしなかった。
Aチームのリーダーは、チームに創造的なアイデア生成のために必要な内容と文脈を与え、プロジェクトの複雑な課題に取り組むチームの意欲を高めたのである。その結果、チームがきわめて高レベルの創造的成果を挙げた。
Bチームのリーダーは必要な情報をチームに流すことも、チームの仕事を外部に宣伝することもせず、チームのパフォーマンスを下降スパイラルに追いやる一因となった。