その一方で、女性では容姿に関するワードは上位の中に含まれていません。念のため、今回の分析では頻出ワードを各年代の男女それぞれで1000語ほど抽出したのですが、その中でさえ、例えば「美人」とか「ブサイク」、「容姿」というようなワードは含まれていませんでした。どうも女性はこと恋愛に限っていえば、男性のように「美人じゃないと」とか、「容姿のせいで」とは、あまり悩まないようです。

これは女性が全く容姿を気にしない、ということではもちろんありません。むしろ女性にとって容姿は化粧などであまりにも日常的に気にするものになっており、異性よりも同性の評価のほうが厳しい場合もあるため、恋愛というくくりで考えるものではなくなっている、と見たほうが良いでしょう。

「何故」という疑問をぶつける40代男たち

「何故」というキーワードも男性に偏って出現しています。具体的な質問としては、「なぜ結婚できたの?」と既婚者に質問するものや、「なぜ異性と全く出会えないのか」、「もうこの国では恋愛困難ではないのか?」というような声もありました。

このような一人ひとりの声をマクロデータで検証するのも重要です。厚生労働省の人口動態調査や出生動向基本調査から推計すると、恋愛結婚の数は実は1970年代からそれほど変わっていません。見合い結婚や職場結婚が大きく減少した分、未婚化が進んでいるところが大きいのです。そもそも恋愛結婚する人はどの時代も一定で、そこに入らなかった人が未婚化しているからこそ、婚活サービスには社会的な意味もあるのでしょう。

一方で、「なぜ不細工な男と付き合ってしまうのか」という質問も見つかりました。これについては女性の回答者から「不細工は浮気の心配がない」という意見も寄せられていたのですが、この分析をサポートしてくれていた女性スタッフは「そんなことないですよ。不細工、ナメちゃいけないですよ。浮気しますよ!」と訴えていました。なんとも言いにくいですが、そこはまぁ人によるんでしょうね。