約2000年前の中国。中原を駆けた男たちは、それぞれの夢を追い、やがて死んでいった――。彼らのドラマはなぜ私たちを魅了し続けるのか。北方謙三氏は『三国志』(全13巻)で、前例のない人物描写に挑み、高い評価を得た。氏は英傑の生き様からなにを読みとったのか。
中国は北と南では文化がまるで違う。これは中国文化が黄河(こうが)と長江(ちょうこう)という2つの大河の流域文化として成立してきたためだ。北と南では食文化も異なる。降水量の少ない北では麦が主食。温暖で湿地の多い南では早くから水稲栽培が盛んで、米を主食にしてきた。また「南船北馬(なんせんほくば)」といわれるように、北では馬の育て方や使い方が、南では船の建造法や川での航海術が発展した。戦時の兵站や得意な戦法も異なっただろう。
孫権●182年生まれ。字は仲謀。孫堅の子で孫策の弟。赤壁の戦いでは目の前の机を両断して決戦の意思を示したといわれる。その後は、同盟を組んだ蜀を裏切って関羽を処刑したほか、晩年は後継者問題で禍根を残すなど、功績に乏しい。
劉備や曹操ら有力諸侯がひしめく中原に対し、長江から南にある江南の地を治めたのが呉の孫権仲謀である。
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