「年金世代はすごく優しいし、みんなゲンキ」
「年金支給日とそのあと1週間ぐらいは、お年寄りが多いのはたしかね。入浴できるところは珍しいから、古くさくてもお年寄りにはゆったりできて、評判がいいの」
明るく笑いながら胸をはるのは、自称40歳のさおりさんだ。いきなりバルブをひねるさおりさん。蒸気がブアーッとスチームバスから噴き出したのには驚いた。
「年金世代はすごく優しいし、みんなゲンキ、ゲンキ。60代じゃ、まだ高齢者じゃない。70代でも、すごくゲンキに、攻めてくるの。触れるだけや、お話だけで帰る年配の人もいるけど、バイアグラなんかを飲んでいらっしゃるのか、とてもお元気な人もいますよ」
年金世代の客の相手をするのは、「優しいし、乱暴しないし。お話ししてても楽しいから好き」という。
午前中の待合室は、高齢者であふれる病院のよう
「シルバー世代にとって店舗型の性風俗店は安心感を持てるのでしょう。ヘルスは女性と肌を合わせ、本番以外の性的サービスが受けられます。1万円以内で、年金が少ない人でも十分楽しめますが、シニアに人気なのはソープランドです」と話すのは、風俗情報誌「俺の旅」編集長の生駒明氏だ。
ファッションヘルスなど20代のときには耳にしたこともなかった65歳以上の年金生活者には、ソープランドは馴染み深い風俗といえる。
「ソープランド業界は緩やかな縮小傾向で、ソープ街で有名な東京・吉原にもその波は押し寄せています。約140店舗まで減少していますが、シニア客の割合は増加しています。特に年金が支給される偶数月の15日からしばらくは高齢客が急増します。“吉原年金族”とも呼ばれる彼らは、他の風俗でも上得意のお客様。早朝割引のある格安ソープの午前中の待合室は、高齢者であふれる病院の待合室のようです」(生駒氏)
ただ、ソープでも貧富の二極化が進み、蓄えがあり、企業年金もある人が通うのは、6万~8万円もする人妻・熟女系の高級ソープランドだ。
「高級店は入店基準も厳しく美女ぞろい。和服姿のソープ嬢がホームページを飾っているし、客もダンディーな格好をしています。店側も朝早く来店できる年金世代を狙って2万円の早朝割引をしたり、プレーのコースを長くしたシルバーコースを設定している店もあります」(生駒氏)
『セックスレス時代の中高年「性」白書』より
男性:60代 思った 78%・70代 思った 81%
女性:60代 思った 42%・70代 思った 33%
▼年金がもらえるのは偶数月の15日!
2018年の年金支給日
2月15日(木)、4月13日(金)、6月15日(金)、8月15日(水)、10月15日(月)、12月14日(金)
2カ月分を1度にもらえる。だからこそ熱くなる!
*祝日の場合はその前の平日