反省と謝罪と改善策をセットにして伝える

謝るときは、ただ反省して平身低頭するだけでなく、改善策を提示することも必要です。反省しきったあとで、「これからはこうしていきます」という改善策とセットで、謝罪は完了すると心得ましょう。

謝った後も、会社での仕事や人間関係は続いていきます。ですので、「ここまではしっかり謝ります。これから先はがんばります」という前向きな姿勢を見せたいものです。

「今後はミスのないよう、鋭意努力して参る所存です」

「努力」や「尽力」は、ただ「がんばる」と言う意味。そこに、鋭い意志をもってことに当たるという意味の「鋭意」をつけるだけで、受け取る印象はずいぶん違います。

写真=iStock.com/maroke

大事なことを忘れてしまったとき、「忘れました、申し訳ありません」「うっかりしていました、申し訳ありません」では謝り方としてはお粗末です。こういうときは「失念しておりまして、誠に申し訳ありません」と言います。

「失念」は、うっかり忘れることという意味ですが、それをそのまま言うのでは実も蓋もありません。ここは漢語表現の「失念」を使います。

そして「失念」してしまった後は、チェック機能を増やすようにするなど、今後失念せずに済むような対策を同時に伝えます。

大切なのは「誠意を的確な言葉にする」ことと、「同じ過ちを繰り返さない」ということ。起こしてしまったミスやトラブルはなかったことにはできないのですから、「二度とこんなことはしません」という決意を伝えるのも謝罪の一部です。