貧乏ゆすりが気になる人は自分に余裕がない
声をかけるときは、決して、高圧的になってはいけません。いちばんよくないのは、「逆ギレ」してしまうこと。いままで我慢していたけど、限界だ――。そんな気持ちに陥りがちですが、相手のほうは、自分が迷惑をかけたと思っておらず、あなたが苛立っていることにも気づいていない。「あんなに怒るんだから、直そう」と思ってくれるとはあまり期待できません。揉め事になってしまう恐れのほうがよっぽど高いのです。
相手の貧乏ゆすりを放っておくと常態化してひどくなる恐れもあります。自分のなかのイライラをためないためにも、お願いするなら早い段階で声をかけるほうが、お互いにとって幸いというものです。
一方で、大人になって振る舞うためには、こちらのほうに精神的な余裕が必要です。そもそも、隣席の貧乏ゆすりが気になるということは、よほどの物音が立っているのでもないかぎり、細かいことが気になってしまうほど、あなた自身に余裕がないからではありませんか。貧乏ゆすりをする人がいる。それを許せない人がいる。職場全体が忙しく、働く人みんなの心にゆとりがないのかもしれません。
(構成=伊藤達也 写真=iStock.com)