企業は社員のモラトリアムを歓迎する?
――企業はどうでしょうか。厳しい競争環境のなかで、社員のモラトリアムを奨励するでしょうか。
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若新雄純(わかしん・ゆうじゅん)
慶應義塾大学特任准教授/株式会社NewYouth代表取締役
福井県若狭町生まれ。慶應義塾大学大学院修了、修士(政策・メディア)。専門はコミュニケーション論。人・組織・社会における創造的な活動を模索する研究者・プロデューサーとして、「NEET株式会社」や「鯖江市役所JK課」など実験的な政策やプロジェクトを多数企画・実施中。著書に『創造的脱力』(光文社新書)がある。
若新ワールド
http://wakashin.com/
慶應義塾大学特任准教授/株式会社NewYouth代表取締役
福井県若狭町生まれ。慶應義塾大学大学院修了、修士(政策・メディア)。専門はコミュニケーション論。人・組織・社会における創造的な活動を模索する研究者・プロデューサーとして、「NEET株式会社」や「鯖江市役所JK課」など実験的な政策やプロジェクトを多数企画・実施中。著書に『創造的脱力』(光文社新書)がある。
若新ワールド
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【若新】多くの企業は、言っていることとやっていることが矛盾していますよね。「新しい価値の開拓や創造だ大事だ」と散々言っておきながら、実際には、今までのものをひたすら継承させる。これじゃあ、社会の変化には適応できません。
現代におけるモラトリアムの目的は、時代に合った新しい価値や文化を開拓・創造することです。長い目で見れば、社員にモラトリアムできる「余地」を与えるほうが、企業の競争力にもつながるはずです。そして、なによりも精神的に満たされる。
モラトリアム社員に金銭的なボーナスを支給することは難しいかもしれませんが、例えば、大学院に通う時間を融通してあげる、というだけで、お金をもらう以上の満足につながると思います。
安易に一人前状態を目指すのではなく、半人前の人生を常にアップデートし続け、それを楽しめる。そういう人が、これからの真の勝ち組になるんじゃないでしょうか。
(聞き手=プレジデントオンライン編集部)