「ジョーカー」を手にした安倍首相
北朝鮮やシリア問題の先行きは見通せないが、ウイン-ウイン関係にある日米首脳の共通点は、時に過激な言動を見せて批判を浴びてもコアな支持層に強力に支えられている点だ。ピンチを迎えても、熱烈な支持者がツイッターなどSNS上で活発化し、メディアでも政権の意向を「忖度」して擁護する発言を繰り広げる。そして、日本の民進党、米国の民主党という前政権を徹底的に批判し続ける。そこに共通点を見出す向きは少なくない。
民進党幹部の一人は「首相は『解決させる』と言った拉致問題が進展せず、トランプ氏に賭けたのだろうが、あの盲従ぶりは危険。自分が批判されると激高するところは似た者同士で、ケミストリーは合うんだろうけどね」と語る。激動する国際情勢は、いまや2人の関係を抜きに語れなくなった。「ジョーカー」を手にした安倍首相の次の一手が注目される。