【2】複数塾通い vs 塾なし家庭学習

本当に必要なのか?父親の役割が問われる

「塾なんかに通わせないで、学校と家庭学習だけで受験させればいいじゃないか」

特に地方出身で優等生だったお父さんが言ってしまいがちな一言です。たしかに理想ですが、まず不可能です。特に中学受験は、小学校の学習だけでは対応できません。また、それだけの内容を家庭で教えるのは高学歴の親でも至難の業。高校受験の場合も、地域によっては中学校の先生が進路指導を塾に委ねてしまっているような状況です。最低限の塾通いは受験には必須と考えるべきでしょう。

ただし、複数の塾に通う必要はないでしょう。一つの塾に通う場合も、受講科目を絞って費用を節約することを考えるべきです。大手の進学塾だと、塾の勧めどおりに受講すると小学6年生の1年間だけで105万円もかかってしまいます(図参照)。多くの科目や講座の中で、どれとどれを受講するかは、子供任せにせず両親がよくよく検討しなくてはなりません。

特に大事なのが父親の役割です。母親だけだと不安に駆られて、つい余分な講座まで契約してしまいがちです。そこへ冷静な父親が関われば、合理的な受講プランを考えることができるでしょう。少なくとも母親の不安を共有することで、納得のいく塾選び、講座選びをすることができるでしょう。