外食やつきあい、趣味の分野は「見栄消費・横並び消費」が発生しやすい。すべてを我慢せずに、家計を上手にコントロールする方法とは。

【1】内食 vs 中食 vs 外食

ファミレス、ファストフードは節約の大敵

外食やつきあい、趣味の分野は、見栄消費、横並び消費が発生しやすい。話を理解しやすくするため、モデル家計を設定してみた。4人家族(夫33歳・妻32歳、5歳と1歳の子供2人)、サラリーマンの夫の年収380万円(手取り300万円)、妻は専業主婦。首都圏の賃貸マンションに暮らしている。

まずは食費だ。この家族のケースなら食費はいくらが妥当な線か。節約アドバイザーの丸山晴美氏は「食費(自炊費)は月収の10%が理想ですから、手取り25万円なら2万5000円、お米代を入れて3万円。旬の食材をメインにして、夫と子供の昼食は弁当にすればなんとか収まります」と指摘する。家計再生コンサルタントの横山光昭氏も「食費は月収の12%程度が基本。手取り25万円なら3万円」と同額だ。

食費の中でも大きな負担になるのが外食だ。「子供が喜ぶし、たまの休みだから」「子供が騒いでも気を使わなくていいから」といった理由でファミレスやファストフード店をよく利用する親は多い。だが、ファミレスの平均的な飲食代を1500円とすると、4人分で6000円にもなるから侮れない。「ちょっと外食を増やすだけで、毎月の食費は軽く5万円を超えてしまいます」(丸山氏)。

丸山氏は、外食を減らすために「レストランに行った気分になれる料理で特別感を演出」することを勧める。たとえば、ピザやパスタ、ハンバーガーなど外でよく食べるものを手作りし、ランチョンマットを敷き、ナイフやフォークを置いて、“お店感”を出す。電車やキャラクターの形をした子供が喜びそうな弁当箱や器に料理を詰めるのもいい。多少手間はかかるが、夫や子供が「やっぱりママの料理はおいしい。家で食べるのが一番!」と思ってくれたら、しめたものだ。

しかし、料理に自信がない人はどうすればいいのか。横山氏は「冷蔵庫の余りものでちゃちゃっと一品作れる腕がないなら、中食を上手に利用したほうが逆に安上がり」と提案。デパ地下の高級惣菜をたくさん買うのは論外だが、庶民的なスーパーで惣菜を一品程度買い足すくらいなら負担も少ない。

家計再生をサポートする横山氏ならではのアイデアが「週単位で食費を管理」するやり方だ。週ごとで見たほうがコントロールはラクになる。「月3万円なら週6769円に収める。妻が節約を頑張ってお金が残ったら外食してもいい。安いファミレスなら家族で月に数回行けるかも」(横山氏)。