突然のイライラを瞑想で解消する

仕事中などにイライラしてしまった場合、短時間でできるリラックス法に、「マインドフルネス瞑想」があります。グーグルやアップルやインテルも導入している瞑想法です。ストレスが減り、人間関係が円滑になります。

この瞑想は呼吸法をベースにしています。大切なのは吸う息よりも、吐く息です。目を閉じて、今肺のなかにある空気を長く吐き出します。吐き切ったらゆっくり大きく息を吸います。次に、吸った時間の2倍の時間をかけて息を吐き出します。3秒で吸ったら6秒で吐く。4秒で吸ったら8秒で吐く。これを繰り返すと、副交感神経が優位になり、脈拍数が落ちつき、冷静になってイライラが遠のいていきます。

そこで意識的に自分の感情から離れ、第三者の立場で、怒っていた自分を眺めてみます。「きっかけは何だったかな」「執着心があったから怒ったのかな」と自分を客観的に分析するのです。これができるようになると、怒りの感情を遠ざけることができるようになります。

いかがでしょうか。楽しく、穏やかに、健康に生きるために重要なことは、イライラしないことなのです。

聖路加国際病院リエゾンセンター長・精神腫瘍科部長 保坂 隆
1952年、山梨県生まれ。慶應義塾大学医学部卒業後、同大学精神・神経科学教室入局。聖路加国際大学臨床教授。著書に『自分らしく生きる「老後の終活術」』(PHP文庫)、『感情を整える技術』(ベスト新書)など。
 
(聖路加国際病院リエゾンセンター長・精神腫瘍科部長 保坂 隆 構成=嶺 竜一 撮影=早坂卓也)
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