では、それぞれ住宅ローンについてだが、組めるかどうかの審査上、厳しい順に、パート・アルバイト、契約社員、派遣社員となる。
まず、パート・アルバイトの場合、主債務者への収入合算者として対応してくれるケースはあるが、主債務者として民間金融機関で借りるのは難しい。
可能性があるとすると、「フラット35」を利用する方法だ。フラット35とは、住宅金融支援機構と民間金融機関が提携して行う、最長35年の長期の固定金利の住宅ローン。
フラット35は、雇用形態に関係なく審査の対象になるため、パート・アルバイトでも、勤続2年以上、継続雇用などの実績があれば、利用できる。
そして契約社員の場合、期間の定めはあるものの、期限がくれば更新あるいは再契約をするのが通常である。勤続年数2~3年以上であれば、民間金融機関で住宅ローンが組める。ただし、突然、会社を解雇されて収入が途絶えてしまった場合に備え、年収の80%の収入で審査を行うという。
最後に、派遣社員の場合、勤続年数1年以上などであれば、正社員と同じように住宅ローンが組める。もちろん、加入している社会保険が、国民健康保険よりも政管健保や健保組合、中小企業よりも大企業の方が審査は通りやすい。
仮に、勤務先が倒産したとしても、契約社員はすぐに解雇されてしまうことが多いのに対し、派遣社員は、他の派遣先に変更すれば良いだけの話だからだ。
要するに、いずれの場合も収入が高いかどうかよりも、審査する側は、収入の継続性や安定性を重視するということを肝に銘じておきたい。