逆に言うと、申請すると必ずもらえるお金

筆者・井戸氏が上梓したばかりの『ズボラな人のための確定拠出年金入門』(プレジデント社)にも、知って得する情報が満載だ。

人生にはお金のかかるイベントがいくつもあります。1番金額が大きいものは、やはりマイホームの購入でしょうか。子どもの出産費用、ケガや病気をしたときの治療費なども、全額を自己負担すると大きな出費となってしまいます。

こういった多くのお金が必要となる場面では、国や自治体から給付金や補助金をもらえることがあります。公的な支援や補償があるのですね。

しかし、その多くは自分で申請しなければ受け取ることができません。そう、知らないともらえないのです。詳しくは、拙著『申請するだけでもらえるお金』(幻冬舎コミックス)を読んで頂けると幸いです。

今回は、まだあまり知られていないであろう、最新の「もらえるお金」をご紹介します。これらを知ることで、今起こっている社会問題や、国が進めたい政策も見えてきますよ。

▼中古住宅購入者のリフォーム費補助 最大50万円(検討中)

人口減少の影響もあり、問題となっているのが「空き家の増加」です。統計局の土地統計調査によると、平成25年の空き家率は13.5%。10軒に1軒以上が空き家になっている計算です。人が住んでいない家は傷みやすく、防災の観点から不安視されています。治安の悪化も心配ですね。

写真はイメージです

人口減少のほかに、空き家の増加の原因のひとつとなっているのが、日本人の新築志向。日本の住宅市場に占める中古の割合は15%程度ですが、欧米では7~9割を中古住宅が占めており、日本はいかに新築志向が強いかが分かります。古い住宅をリフォームして使う習慣があまりないのですね。

そこで、中古住宅を買う人を増やそうと、内閣は中古住宅取得時におけるリフォーム費用を補助する支援策を閣議決定しました。8月21日付の日本経済新聞によると、秋の臨時国会に法案を提出、成立すれば年内にも新制度が始まる予定です。事業費用はおよそ200億円で、政府は少なくとも5万戸の利用を見込んでいます。