整形外科の領域は広い。その中で、頸椎疾患、いわゆる首の病気で最も手術の多い疾患をご存じだろうか――?

正解は「頸椎症性脊髄(せきずい)症」である。この疾患は頸椎の脊髄が通っている脊柱管(せきちゅうかん)が狭いところに、加齢による変化が起こり、椎骨に新しい骨である骨棘(こつきょく)ができたり、椎間板が薄くなったり、膨隆したりして脊髄を圧迫し、麻痺を起こす病気である。