Amazonが月額980円で電子書籍が読み放題になるサービスを開始した。定額サービスにより出版社の収益はUPすると筆者は予想するが……。
Kindle電子書籍の読み放題サービスが始まった
8月3日、Amazonの定額制電子書籍読み放題サービス「Kindle Unlimited」が始まった。開始当初は、月額980円(税込)で和書12万タイトル以上、雑誌240タイトル以上、洋書120万タイトル以上の読み放題を実現。参加する出版社も、講談社、小学館などの大手を筆頭に、多数の版元が名を連ねている(図)。
サービスの利用登録も簡単だ。クレジットカードにひも付いた既存のAmazonアカウントがあれば、サイトやアプリからKindle Unlimited会員として簡単に登録できる。最初の1カ月は無料で利用可能だ。お試し期間という位置づけなのだろう。
Kindle Unlimitedに対応した電子書籍は、従来のKindle本と同様に、Kindle端末、Fireタブレット、スマホやPCなど各OSの専用アプリで読むことができる。1契約で複数の端末から利用できる点も従来通りだ。Amazon.co.jpのサイトの「Kindle本」の項目を開くと「Kindle Unlimited読み放題」の項目が追加されており、利用可能な電子書籍のラインナップを確認することができる。Kindle Unlimitedに対応した電子書籍は、サムネイルの上部に「kindleunlimited」のロゴが記載されており、単品販売のKindle本と区別している。
「月額980円で本が読み放題」という、読書家にとってはパラダイスにも思えるKindle Unlimitedだが、現状のラインナップを見る限りでは、まだまだ発展途上といった印象はぬぐえない。実際に利用してみると、新刊を見つけ出すのは難しい。出版社としても、刊行から一定期間を経たタイトルを登録し、まずは様子見……というところであろう。