「最大のパフォーマンスに必要」

トレーナーの打田さんは2012年ロンドン五輪ではボクシングの村田諒太選手らのサポートもした。とても誠実で謙虚。

「選手に最高の環境で最大のパフォーマンスを発揮してもらうのが一番の喜びです。成田さんが最大限、競技に集中できるようサポートしていきたい」

福岡から駆けつけたドクターの内田さんは2008年北京五輪のシンクロナイズドスイミングのチームドクターも務めたことがある。経験は豊富。天真爛漫。いつも明るい。

「本当は僕が何もしないで帰ってくるのがいいのでしょうが……。必要な時には、できる限りのことをするつもりです」

確かに、日本選手団スタッフとは別に、選手が専属スタッフを編成できるのは恵まれたことだ。だが、パラリンピック大会でよりよい結果を出すため、あるいは選手個人に合わせてやろうと突き詰めていけば、自ずとプライベートな専属スタッフのチームも編成されることになっていく。

五輪やパラリンピックのチーム編成には、アクレディテーションカード(資格認定証)の制限や予算などの問題がある。公認のチームスタッフと個人スタッフの関係は、議論の余地はあろう。どう選手の支援体制をつくるのか。ひとつの問題提起でもある。

成田選手は「すごい心強いですよ」と専属スタッフに感謝する。

「贅沢だとは思うんですけど、やっぱり最大のパフォーマンスを発揮するためには必要な人たちなんです。これから(専属スタッフづくりを)進めた方がいいのかどうかはともかく、選手が安心できる環境づくりとしては必要かなと感じています」