富士経済の調べによると、2015年の監視カメラ市場の規模は、アナログカメラとIPカメラの合計で前年度から16億円増の399億円になる見込みだ。このうちIPカメラが6割以上を占めている。監視カメラ市場は今後も拡大を続け、18年には546億円に達する見込みだ。
近年の監視カメラはどのような機能が人気を集めているのか。パナソニック システムネットワークスの製品の場合、「ご評価いただいている点は、スーパーダイナミックという名称の当社独自の逆光補正機能や低照度時の撮影性能、ほとんど明かりがなくても撮影可能なIR-LED、雨天時に水滴による映像の乱れを防ぐレンズカバー部の親水コートなどです」(同社セキュリティシステム事業部グローバル営業部)。
富士経済は、20年の東京五輪に向けて16年以降に監視カメラの導入はさらに進む、としている。パナソニックは、「競技場だけでなく周辺の都市のセキュリティ需要が高まり、警察、交通、道路などで多くの製品が使われると想定しています。その際、屋外型のパン(左右の動き)・チルト(上下の動き)・ズーム機能を持つカメラや、夜間でも明るく見える機能を搭載した屋外カメラへの需要が高まると考えています」(同)という。
(大橋昭一=図版作成)