編集者
石川次郎さん

1941年、東京都生まれ。早稲田大学卒業後、旅行代理店を経て平凡出版(現マガジンハウス)に入社、『平凡パンチ』の編集を担当する。73年に退社し、同時期に退社した木滑良久氏と『POPEYE』の原点となる『Made in U.S.A catalog』を手がける。平凡出版に再入社し、『POPEYE』を創刊。その後、木滑氏とともに『BRUTUS』『Tarzan』『GULLIVER』を創刊。各誌の編集長を務めた。93年に退社し、編集プロダクションji.inc.を設立。『トゥナイト2』(テレビ朝日系)のキャスターほか、TV番組の企画制作も多く手がける。
 

編集者という仕事は、夜の銀座のクラブで作家と打ち合わせというイメージがあるけれど、僕がよく使っていたのは外国人記者クラブのバー。接待や打ち合わせは、ほぼ毎回ここでやっていた。

ここのバー、昔は男性しか入れなくて、しかも会員になる審査がすごく厳しかった。ホステスさんもいないから込み入った話もじっくりできるし、会員同伴じゃないと入れないから、打ち合わせの相手も珍しがって喜んでくれた。それになんといっても高級なクラブよりも全然安いのが魅力だった。