「ゲーセン」×「スマホ」で中高年も呼び込む

【弘兼】一方でナムコの得意としていたゲームセンターの数は急速に減っています。市場規模は07年がピークで、現在の店舗数は半分以下の5000店程度になったというデータもあります。

【石川】ゲームセンターに限らず、お店そのものが減ってきていますよね。人間の1日は24時間しかありません。そこでスマホやテレビなどと時間を奪い合わなければならない。当然、ゲームセンターに行く時間は減りますよね。ただ、こうも考えているんです。ゲームセンターならではのゲームもありますし、ゲームセンターで遊びたいという人もいます。だから、なくなることはないな、と。

【弘兼】最近のゲームといえば、スマホでのゲームが伸びています。そうしたものにゲームセンターがどんどん押されているのではありませんか。

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スマホの台頭でゲームの選ばれ方が変化

【石川】スマホやタブレットを使ったゲームが盛んになっていくのは当然のことでしょうね。ただ、ゲームセンターを起点に考えれば、スマホとの連動にも可能性があると思います。今まではこういうやり方だったから、という固定観念にとらわれていると生き残れない。スマホをゲームセンターと繋げる、あるいはスマホで練習してもらって、ゲームセンターで本番、という発想があってもいい。

【弘兼】若い人だけでなく、ゲームセンターに通う中高年も増えているという話も聞きました。コインを落とすメダルゲームなどが人気だとか。

【石川】はい。今、人気ありますよ。お年寄りもゲームセンターで遊んでくださっています。脳に刺激を与えるという意味でもいいでしょうし、コミュニケーションの場として使われることもあるようです。