部員に伝えている「時間をムダにするな」

20年近く務めた外務省での最後はIAEA(国際原子力機関)関連の予算担当の主任だった。

今、預かる部員は3年と2年で20人と多くない。ひとりひとり、じっくり目が届く人数が理想だ。

この春、平林が指導したある部員が大学の野球部に入った。かつてお世話になった中村順司監督の元でプレーを続けさせたい、というひそかな希望を持っていたが、その生徒がその願望を叶えてくれたのだ。

主将の浅野智大君は言う。

「(平林監督に)一番言われるのは礼儀と全力プレーです。限られた時間、最後の夏まで2年半しかない。全力でやらないともったいないよ、と言われます」

平林監督の熱は高校生に伝わっているはずだ。

(文中一部敬称略)

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