「ゲーム理論」という言葉を聞いたことのある読者は多いと思う。複数のプレーヤーが選択するそれぞれの戦略が、当事者や当事者の環境にどう影響するかを分析する理論である。簡単に言えば、2人以上の人が利害関係にあるとき、どのような結果が生じるかを示し、どう意思決定すべきかを教えてくれるものだ。人に限らず企業や国家間にも当てはまり、ゲーム理論は欧米ではMBA取得に必須とされ、日本でも多くのビジネスパーソンが仕事に活かしている。

では、ゲーム理論の基本を有名な「囚人のジレンマ」のゲームで学んでいこう。今回は囚人を営業マンに置き換えて考えてみたい。

A社とB社はライバル企業。同じ顧客であるC社に対して自社商品を納入すべく激しく競っている。ただし、業績悪化でAB両社ともに経費削減が会社方針。接待も極力減らすように指示が出ている。とはいえ、ライバル社が接待攻勢をかけているとすれば、黙って見ているわけにはいかない。

(構成=田之上 信)
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