1日平均売上高トップは百貨店

よく買い物や食事に出かけるお店の内情をのぞいてみたくなるものだ。

『図解!業界地図 2016年版』では、できるだけ多くの流通や外食各社について、1店舗1日平均売上高や、店舗の運営を担う従業員数などを紹介している。

『図解!業界地図2016年版』(ビジネスリサーチ・ジャパン著/プレジデント社刊)

1日平均売上高は、1年365日休日なしとして計算。店舗従業員数やパート数は、有価証券報告書のデータから求めている。

1日当たりの売上高が最も多いのは、三越伊勢丹ホールディングス(HD)の伊勢丹新宿本店である。14年度の売上高は2600億円弱で、1日平均にすると7億円強の計算になる。

2位はH2Oリテイリングの阪急本店、3位はセブン&アイHDの西武池袋本店で、両店とも1日平均売上高は5億円台。以下、三越伊勢丹HDの三越日本橋本店が4億円台、高島屋の横浜店や日本橋店が3億円台で続いている。

もちろん、店舗によって増減があり、中国人など外国人の“爆買い効果”は東京・銀座で顕著。売上高が減少した店舗が目立つなかにあって、三越伊勢丹HDの銀座店と松屋の銀座店は、13年度に比べ1日当たりの売上高は大幅アップだった。

ちなみに、1日売上高が2億円弱の大丸東京店の運営スタッフは、従業員が70人、パートが9人と驚くほどの少人数体制である。テナント主体の店舗づくりのためで、百貨店の今後のひとつの方向を示すものだろう。従業員832人、パート1351人規模の伊勢丹新宿本店とは対照的である。

主要百貨店の1日売上高の水準は億円規模。それに対して、大手スーパーは1000万円前後から、およそ2000万円。コンビニはセブン-イレブン・ジャパンのセブンイレブンが65.5万円。ローソンとファミリーマートは50数万円である。