投資用のワインは、ネットオークションや格安ショップなどで購入しないでください。ワインは世界中に偽物が数多く出回り、見極めが非常に難しいのです。例えば、200万円程度まで値上がりしているロマネ・コンティは、生産量よりも流通量のほうが多いとも言われます。

正しいワイン投資の方法は2つあります。1つは「現物のワインへの投資」です。信頼できるワイン商を通じて、自分でワインを選んで買い、保管料を払って倉庫で保管してもらいます。

私が購入しているのは、イギリスで300年以上の歴史を持つ名門ワイン商、ベリー・ブラザーズ&ラッド(BB&R社)です。通常1ダース(12本)からの売買ですが、半ダースやそれ以下の単位で取引されるものもあります。安いものなら、1ダース20万~30万円程度からあります。売りたいときには、市場価格で売却してくれます。

もう1つは、「ワインファンドの利用」です。匿名組合契約と呼ばれるファンドを使った投資で、ファンドマネジャーに運用を任せます。日本国内では、ヴァンネットという会社が代表的です。申し込みは募集期間のみで、解約にも制約はありますが、プロがリスクと値上がりの有望性を考えながら、複数のワインを選び、分散投資してくれます。

私は09年から現物ワイン投資を開始し、約5年で80%以上のリターンとなっています。ワイン投資でも大切なのは分散。複数の銘柄に分けて投資しています。また、ワイン投資は利益が出るとしても5~10年はかかります。コモディティ投資の一部と考え、自分の資産全体の10%程度にとどめています。

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