妻が持たせる本で「未来が拓ける」

妻は大変な勉強家でもあり、本や新聞をよく読みます。私が出張のたびに持ち歩く本は、すべて妻が選んでくれます。なかでも印象に残っているのは、『マーフィの黄金律』です。これは社長就任を決意する前、業績低迷した会社をどう立て直すか悩んでいたとき、妻が買ってきてくれたものです。この本を読んで「夢を持つことで未来が拓ける」という成功法則に気づき、前に進む力になったことは間違いありません。

また、最近では『海賊とよばれた男』や『ストーリーとしての競争戦略』を妻のすすめで読みました。彼女がこれらの本をどこまで読んで理解しているのかはわかりませんが、日経新聞の広告などを見て、「この本、あなたのためになるんじゃない?」と言って買っておいてくれます。

私たちはこうやっておよそ50年連れ添ってきましたが、夫婦にはそれぞれの型があっていいと思います。夫として、妻として、親としての役割を果たしながら、円満に生活できる知恵を持つことが大事ではないでしょうか。これは組織でも同じことが言えます。社員として、上司として、部下として、社長として果たすべき役割は何かを考えて、それをしっかり果たすことが成長や成功への王道だと思います。

川田 達男(かわだ・たつお)
セーレン会長兼最高経営責任者
1940年、福井県生まれ。62年明治大学経営学部卒、同年福井精練加工(現セーレン)入社。87年社長就任。2003年より最高執行責任者(COO)兼務。05年より最高経営責任者(CEO)兼務。05年に買収したカネボウの繊維部門をわずか2年で黒字化させる。14年より現職。セーレン http://www.seiren.com/