限界に挑んだ高校球児時代
今年も夏の高校野球甲子園大会が始まりました。福井県からは敦賀気比高校が出場します。敦賀気比は春の選抜で見事優勝し、福井代表としてはもちろん、北陸勢としても春夏を通じて初の甲子園優勝となりました。夏の甲子園もぜひ頑張ってもらいたいものです。
かくいう私も高校球児でした。1年生からレギュラーで、ポジションはショート。進学校だったにもかかわらず、私たちの時代は非常に強いチームで、甲子園出場の一歩手前まで行きました。野球というスポーツは1回1回が勝負、しかも体力的にも精神的にも厳しいスポーツです。16歳から18歳という、少年期から青年期に変わる人生の節目に野球に熱中し、心身ともに限界に挑む経験ができたことは、その後の人生に大きな影響を与えています。
当時の練習はかなり厳しいものでした。いまでは考えられませんが、練習中には水を飲ませてもらえず、水に口をつけようものなら「気持ちがたるんでる証拠だ」と厳しく叱責されたものです。バックネットを背にして立ち、わずか5メートルくらい先から監督がノックする球を受ける練習もありました。また、試合では最後まで何が起こるかわかりませんから、一生懸命に走ってベースを踏んだり、アウトを取ったりしても、そこで気を抜いてはいけない。「最後まで気を抜くな」ということは厳しく教わりました。