相手の論破よりもしなやかに改善を

2002年4月1日、立ち上げて2年4カ月余りのオークションサイト「ビッダーズ」で、落札時にかかる成約手数料を、落札額の5%から2.5%に引き下げる、と発表した。参加料と出品料は、従来通りに無料。出品者が自分の出した品へのアクセス数を確認できる機能などを追加することも、明らかにした。同時に、国内の主要プロバイダー11社が、それぞれの会員に対し、「ビッダーズ」の利用を促すキャンペーンを展開することも、公表された。

DeNA取締役会長 南場智子

1カ月前、大きく先行していた競争相手が、それまでの参加料に加えて出品時と成約時にも課金する、と発表した。その前夜にニュースが流れると、すぐに主な幹部が会社に集まり、逆に値下げすることの検討に入った。翌日、大手プロバイダーの首脳4人を訪ね、協力の約束を取り付ける。

スピード感が物を言う業界で、鮮やかな動きだった。ただちに、利用者のシフトが起きた。両社のグラフをみると、2本の線が近づき、相手の背中がみえた、と思った。だが、シフトは4カ月で終わる。相手も次々に策を打つ。底力を知った。満40歳のときだった。すぐに思い直し、ショッピングサイトの創設を進める。さらに、携帯電話でのオークション「モバオク」へと進化させていく。