歩けば室内でも発想はよくなる?
スタンフォード大学のダニエル・シュワルツとマリリ・オペッゾは、歩くことでよりクリエイティブな発想が刺激され、考えもまとまるという研究発表をしている。
シュワルツ氏らは、被験者に3つの異なるものを与えて、その新しい使い道を考えてもらう、という実験を行った。ほかの被験者が発案していない限り、その考えは新しいものとみなし、たとえばタイヤを指輪とするなどの無理な発想は除く前提だ。すると、座っている人よりも、たとえランニングマシンなどでその場を歩いているだけでも、考えは目新しくかつ適切になり、座っている人の発想力を60%上回ったという。
さらに、ひとつの言葉をきっかけに、ほかの表現を連想していく実験でも、歩いている人は100%の確率で高いレベルの表現を生み出せたのに対し、座っている人たちは50%にとどまった。
こうした一連の実験から、たとえ建物の中であったとしても歩く人のほうが、壁に向かって座っているよりもはるかに発想が豊かで、創造する力がアップする結果がでている。車いすに座っていたとしても、動き回るほうがいい。歩きさえすれば、建物の中でも外でも結果に大きな違いはみられなかった。つまり、「環境を問わずとにかく歩くこと」にインスピレーションを刺激する効果があるというわけだ。
スティーブ・ジョブズも歩きながらミーティングを行ったが、歩くことで、どのように脳がリフレッシュされていくのだろうか。