[4] 顧客を変えるのではなく、顧客を支援せよ
新製品の失敗率が驚くほど高いのは、市場のセグメンテーションを間違えていることにも原因がある。ほとんどの企業が製品カテゴリーや人口動態の観点から市場を区分けする。しかし、市場をこのように区分けすると、企業はえてして顧客とのつながりを築けない。本物の「キラー・アプリケーション」は、消費者がやろうとしていることを容易にしてくれる製品である。
一部のデジタルカメラメーカーは、最高の写真でオンライン・アルバムがつくれます、ということをウリにしようとした。しかし、写真の98%は一度見ただけでそれっきりにされる。そこでデジタルカメラメーカーは、写真を焼き増しして親族に送っていた消費者に向けて売り込んだ。消費者が以前からやりたいと思っていたことを、インターネットでより簡単に行えるようにしたのである。
消費者に行動の変化を求める製品をつくるのではなく、彼らがやろうとしていることは何かを考えるべきなのだ。