仕事のことしか頭になく、料理も洗濯もしなかった南場さんが、夫婦2人で挑んだ2年間の闘病生活。その中で、身に沁みて見えてきた家族のありがたさ。
DeNA創業者 南場智子氏

私は、「ガルル型」の人間でした。ガルルとは私の造語で、馬車馬のように頑張ること。とにかく立派なビジネスパーソンになりたくて、ガムシャラに働いてきました。

大学卒業後に入ったマッキンゼーでは、朝4時、5時の帰宅は当たり前。いったん帰って9時には出社し、平日の睡眠時間は2、3時間という生活でした。最初はデキが悪かったものの、負けず嫌いと頑張り屋っぷりを発揮したおかげで、出世の階段を順調にのぼり、やりたいことはだいたい何でもできる立場になっていました。

それが36歳のときにネットオークション会社を立ち上げるという熱病に浮かされて、ディー・エヌ・エー(DeNA)を起業。それからは、競合に先を越される、システム開発に失敗する、株主との調整に奔走する、公正取引委員会の立ち入り検査が入るなど、すったもんだの苦労をしながらも、ただただ仕事にまい進し、仲間とともに、売り上げ2000億円超の会社に育ててきました。