メジャー志向の人も、そのときどきの流行にキャッチアップするわけですから、変化に対応する力を持つ人です。一般のビジネスパーソンについても、メジャー志向の人は重宝されます。
もちろん、人間には変化できる部分とできない部分があります。なかなか変化させられないのが習慣です。人は習慣の生き物であり、よい習慣を持っている人は評価されます。
よい習慣とは、「一定の決めた時間内に物事を終わらせる」「やるべきことを後回しにせず、速やかに片づける」といったことで、仕事を正しく遂行するための方法を指します。怖いのは一時が万事ということ。人間は場面が変わっても同じような行動や判断をしてしまう生き物であり、生活習慣が仕事に出てしまうのです。
私は毎日多数の職務経歴書に目を通し、面接もします。経歴書は自由な形式で書いてもらうのですが、みごとに習慣がそれに反映されています。わかりやすく整理された経歴書を準備している人は、話の内容も、行きたい企業や業界もしっかり決められている。逆に、書かれた内容が整理されておらず、テニヲハが拙い、誤字脱字が多いといった人は、胸を張ってクライアントに紹介できないタイプが多い。
変えるのは難しいものの、習慣も変化させることができます。変化というより、よい習慣を新しく獲得していくといったほうがわかりやすいでしょう。パソコンでいうなら上書きですね。
たとえば運動習慣です。それは年を取ってきたときのほうが大切になります。仕事の負担も大きくなりますし、プライベートでも子供の世話や親の介護などで体力が必要になる。一方、身体の基礎代謝量が落ちて太りやすくなります。若々しく活動するために、運動を習慣化する必要があるのです。
他人のよい習慣を目にしたり聞いたりしたら、取り入れてみることをお勧めします。たかが習慣と侮ることなかれ。イチロー選手はこういう名言を残しています。「小さいことを積み重ねるのが、とんでもないところへ行くただ一つの道」と。
早稲田大学卒。リクルート等を経て経営者JP社長。『5年後も会社から求められる人、捨てられる人』など著書多数。