飛び込む前にアイデアを人に話してみる
変革は難しいことで知られている。飛び込む前に自分のアイデアをテストにかけよう。「信頼できる複数の同僚のところに行って、自分の考えをぶつけてみよう」と、クラークは言う。「彼らがそれには超人的な努力が必要だと思うなら、考え直したほうがよいだろう。逆にそれは成功しそうだと思うなら、心強いデータを得たことになる」。公式なミーティングを開く必要はない。会話の中で自然にその話題が出たときに、自分の考えている解決策を提案してみればよいのである。たとえば、長い会議の後で、「会議に時間をかけすぎているような気がするんだが、もっと早く進めるためにスタンディング・ミーティングにしてみてはどうだろう」と言ってみてもよいだろう。それから、その提案に人々がどう反応するかを見るわけだ。
解決策を話して回ることで、早いうちから支持を集められることがある。味方がいれば非常に戦いやすい。「案を打ち出す時期がきたとき、周りから学んだことを具体的に指し示すことができる。それは、その考えがあなた一人のものではないという証しになる」と、ケリーは言う。幅広い支持を得ていることを示すため、日頃から親しい人以外にも支持を求めよう。
だが、こっそり味方に引き入れようとしているという印象を与えてはならないと、ディロンは言う。目的は同じ考えの人々を集めて、解決案を出し合い、議論することだということをはっきり伝えよう。また、「いつも不平を言っている人や自分自身は戦う気がない人と組んではならない」と、彼女は言い添える。「広く敬意を集めている人々を選ぶことが大切だ」。
上司を引き入れることが助けになることはある。だが、代わりに戦ってもらうことを期待してはならない。「何かを変えたいと思うたび、上司に助けを求めるわけにはいかないはずだ」とディロンは言う。「しっかり練り上げた改革案と、どんな手順で取り組むかという作戦を用意してから上司に話をしよう」。