40歳からの「転職・退職」制度

【金融】うちでは課長でも課長代理に下がるポストオフの制度もあるし、結構ドライにやっている。それでも成長しない場合は現場の指導に任せているが、なかなか打つ手がないのが現状だ。

【IT】うちでもあいつは使えないと思うのであれば、部門長に迷わずに評価を下げて降格してくださいと言っている。たとえば、なかなか次の配置が決まらない社員が必ず出てくる。部門長に「どうするんですか?」と聞くと、じつは彼はいらないんだと言う。行き先がないから、給与が下がってもいいなら今のところに置いてやってもいいと本人にも通告し、奮起を促している。

【流通】うちでは以前から降格だけではなく、退職勧奨をやってきているので、成績が悪いと次は俺かという感覚を社員も持っている。また、一定の要件を設けてある年齢で自ら辞める場合は、退職金プラス12カ月支給とか24カ月支給するというセカンドキャリア支援制度もある。

【精密】法律に関係なく、辞めさせる手段はある。辞める、辞めないで揉めることは確かにある。そういう場合は労働審判に駆け込むケースが多いが、あれは3回の審理でお金を払えば解決できるので労使にとってはいい制度だ。しかも多額のお金を払う必要はない。最初は500万円ぐらいかかると思っていたが、200万円ですんだ。

【IT】うちは早期退職制度のプランを常備している。以前は50歳以上だったが、今は45歳まで下げて退職加算金も増やしている。正直言ってお金を払って辞めてもらえるのであれば、そっちのほうが助かる。

【広告】うちの社員は今は30代がボリュームゾーンであり、今後課長になれない人をどうするのか対策を考えている。具体的には40歳定年制ではないが、40歳からは違うキャリアプランを用意したい。たとえば経営の中枢を担当する人は1割以下で十分だ。もう一つは30代までと同じような形で力を発揮してもらう営業のプロや技術力に長けた人。問題はそれ以外の多数の普通の人だ。転身支援金制度を設けて辞めるという選択肢も用意したい。

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